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季語「春の水」

寒い冬が過ぎ、春の訪れとともに、世界は色彩と活力で満ち溢れてきます。この季節を象徴するのは「春の水」であり、日本の自然と文化では特に親しまれている存在です。

「春の水」とは溶けたゆきや氷が川を満たし、土地を潤す様子を指し、新たな命の始まりを告げる季語として、多くの和歌や俳句として読まれてきました。

今回のコラムでは春の水の季語について具体例を交えて紹介します。

◆「春の水」という季語

季節感を重んじる日本の文化では、季語が詩や文学、芸術作品に置いて特定の季節の情景や感情を表現するために使われています。

「春の水」は春がもつ生命力や活動の再開、そして新鮮や清潔を感じさせるイメージをもった季語として用いられます。

◆「古池や蛙飛び込む水の音」

これは松尾芭蕉の有名な句で、春の水を詠んだ作品として知られています。直接「春の水」という言葉は対川rていませんが、春の訪れと自然の一瞬の動きを捉えた作品として現在に至るまで多くの人の心の中に残る一句です。

◆「春の水遠く瀬を出でて静かなり」

これは平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した能因法師が詠んだ一句です。

春の訪れと自然の美しさを讃えるとともに、春の水の流れが遠くまで広がるという静寂の中にある平和を感じ取ることができます。

◆「山川に春の水ぬるむ日ぐらし」

小林一茶は江戸時代後期に活躍した日本の俳人です。自然や日常生活を題材にしたシンプルでありながら、深い洞察力を生かした俳句が有名です。

「山川に春の水ぬるむ日ぐらし」は春の水が暖かくなり自然が活動を始めるという意味合いの句ですが、春の小さな動きや変化に焦点を当て、季節の移ろいを描き出しています。

「春の水」という季語には春の訪れとともに自然が息吹き返す様子や水が生命を育むことへの敬意や畏敬の念が込められています。

私たちにとって「春の水」はただ美しい自然の1コマだけでなく、その豊かさの裏側には季節の変わり目における穏やかさや平和への願いが込められています。平和な社会を維持するためには、自然の恵みに感謝し、それを守ることの重要性を忘れないことが重要です。

春の訪れとともに流れる水のように、私たちの行動がより良い未来へつながる希望となり、豊かな地球を残す責任があることを忘れずに過ごしていきましょう。

 

 

世界水の日

みなさんは「世界水の日」をご存知でしょうか?

「世界水の日」とは、毎年3月22日に設けられた国際的な記念日で水資源の重要性について認識を高め、持続可能な水利用を促進することを目的としています。

◆私たちが抱える深刻な「水不足問題」

私たちが住んでいる地球は「水の惑星」と呼ばれていますが、その水の多くは塩水であり利用可能な淡水は非常に貴重なものです。ちなみに淡水は全体の2.5%と言われています。いかに貴重なものかを感じさせられますよね。

 

近年、人口増加や産業化都市化の進展に伴い、水不足や水資源の汚染が深刻になってきています。さらに気候変動の影響により、水の安定的な配給と品質が不安定化する傾向があり、水に関する課題は年々深刻な社会的な問題となっています。

こうした問題に対する関心を喚起し、解決策を模索するため、1992年に国際連合により「世界水の日」が制定されました。

国際連合は2030年までに持続可能な水を確保することを目指しており、この目標達成に向けた行動を促進するためにも、世界水の日は重要なイベントの1つとなっています。

◆世界水の日を「水の重要性」を考えるきっかけにしよう!

教育機関や地域コミュニティでは、水資源の重要性や持続可能な利用方法について啓発活動を行い次世代を担う若者に向けて水資源の保護と管理について学ぶ機会を提供しています。

若い世代にとって、将来水の問題に直面した時に積極的に貢献できるようになるためにも水に関する正しい知識を深めることは重要です。

日本のように水が豊富な国では、水不足の危機感を感じにくいかもしれませんが、世界的にみると水の持続可能な利用は深刻な問題です。

「世界水の日」は国際的な会議の場だけでなく地域団体や個人レベルでも水資源の重要性を認識し、行動をするきっかけになります。

例えば

・歯磨きや髭剃り、皿洗いの時に水を出しっぱなしにしない

・節水シャワーヘッドを利用する

・ガーデニングや車の洗車に雨水を利用する

など、誰でも簡単に取り入れることができる水の節約方法を日常生活の中で意識的に取り組んでみてください。

1人1人の力は小さいかもしれませんが、積み重ねることで水不足解消への大きな1歩となります。

ぜひ、個人では何もできないと思わず3月22日の「世界水の日」には私たちの生活に欠かすことができない水について意識をむけて、水の節約や水資源の保護などに取り組んでみてくださいね!

紫外線がもたらす水の革命

水は生命の源であり、私たちの日常生活に不可欠な存在です。

普段はあまり意識されていませんが、水は常に清潔なわけではなく、実際には処理された水を日常的に使用しています。

しかし、薬品を使用しての殺菌は水質に影響を与えてしまうなどリスクがあり、クリーンな方法での水殺菌は大きな課題となっていました。

近年、水の浄化技術は目覚ましい進歩を遂げており、中でも紫外線による水処理は注目を集めています。

今回のコラムでは、紫外線と水の関係についてスポットライトを当て、紫外線処理についてご紹介したいと思います!

私たちが普段目にしている光は赤、オレンジ、黄色、緑、青、紺、紫の七色で構成されています。紫外線とはその紫の部分の光のことで、人間の目が認識できる光よりも波長の短い光線のことを指しています。

また、紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類あり、今回の水の紫外線処理にはUV-Cの光が用いられています。

UV-Cが水中の細菌、ウィルス、その他の微生物のDNAを破壊し、この破壊作用により、微生物は増殖能力を失うため、水を安全に浄化することができます。

以前は、薬品などの化学物質を用いて水を浄化していたのですが、水の味や匂いなど水質が変わってしまうという問題がありました。

紫外線処理を使用することで、化学物質を使うことなく処理することができるため水質を変えることなく水を浄化することができます。

また、水中の微生物は紫外線に晒されることで瞬時に無力化されます。

大量の水を短時間で効率的に処理することが可能となり、この即効性も紫外線処理の大きなメリットです。

さらに、紫外線処理はエネルギー効率も高いので、持続可能な水資源の管理の一環として積極的に取り入れようという動きが加速しています。

日本の水質基準はとても高く、多くの地域で飲料水として安全な水が配給されています。しかし、世界の多くの地域では安全で清潔な水を手に入れることは簡単ではありません。

日本では蛇口をひねると水が出てくるので「水が飲めることは当たり前」と感じている方が多いかもしれませんが、これは日本において長年にわたり水の紫外線処理技術の開発に力をいれてきた背景があることが大きく影響しています。

今後も水の紫外線処理のニーズは、日本のみならず世界中で必要とされる技術となり、私たちの健康と環境の未来に大きく貢献していくことが期待されています。

手水の手順

新しい年の始まりや、お宮参り、七五三詣など神社に足を運んだ時、お参りの前に行う大切な儀式があります。

その中の1つである「手水(てみず)」は、神聖な場所への敬意を示し、心身を清めるための伝統的な方法です。

ですが、私自身神社を訪れて「手水」をしようと思うのですが「あれ?どういう手順で行うのが正しいのかな?」とわからなくなってしまうことも多く、同じような体験をされている方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回のコラムでは手水の正しい手順についてわかりやすく解説します!



【手水の手順】

①手水舎へ

まず、手水を行う手水舎にいきます。手水舎に近づく際は落ち着いた気持ちを大切にし、たとえ混雑していたとしてもゆっくりと順番を待つことが大切です。

②手を清める

まず、右手に柄杓を持ち水を汲み、左手を清めます。次にひしゃくを左手に持ち替え、右手を清めます

③口をすすぐ

再びひしゃくを右手に持ち替え、左手に少量の水を受けます。この水で口をすすぎ、体内を清めます。この時、注意したいのは、ひしゃくに直接口をつけないことです。

最近では、口をすすぐマネだけをする人も多いですが、実際に口に含んだ水は手水舎の外へ吐き出しましょう。

そして、改めて左手を清めます。

④ひしゃくを清める

最後に残った水でひしゃくを立てて水を流し、ひしゃくの柄を洗い清めたあと、元のひしゃく置きに伏せて戻します。実は手水は、もともとは川や海の水の浄化力によって、心と体の穢れを取り去る「禊(みそぎ)」という儀式が簡略化されたものです。時代の変化により、川で体を清めることが困難になり、手水を行うための手水舎が作られました。

手水はこの禊の精神を受け継いでいるため、単に手や口を水で清めるというだけでなく、体だけでなく心まで清め、日常生活の穢れや雑念を払い心を清めて神聖な場所に入る準備をすることができます。

この水による清めの信仰は、神社だけのものでなく手順や方法は違えど、様々な宗教文化にもみられるそうです。古くから水は命の源であり、水が持つ神秘的なパワーは信仰の対象だったのかもしれませんね。

年末年始は神社を訪れる機会も増えてきます。

ぜひ、手水の正しい手順を身につけ、心も体も清めた状態で参拝してみてくださいね。

コップ1杯の水が静電気対策に?

冬の訪れと共に、私たちの日常に忍び寄る「静電気」。洋服を脱いだ時、ドアノブに触れた時など不意に「パチッ」とくるショックは、小さな不快感をもたらします。

私たちはスプレーやブレスレット、キーホルダーなどさまざまな方法で、その不快感を和らげようと努めてきました。

しかし、意外と感じるかもしれませんが、実は静電気を和らげるのに「水」が効果的な手段であることが知られています。

そこで、今回のコラムでは「静電気」と「水」の関係について深掘りしていきます。

◆室内を乾燥させない

乾燥した環境が作られると静電気が発生するため、部屋を加湿することも静電気対策の1つと考えられています。

静電気が起こりにくい湿度は40〜60%と言われています。湿度が40%未満、特に20%

以下になると空気が乾燥し、静電気が起こりやすくなります。

室内を乾燥させないためにも、加湿器の使用や、濡れた布での拭き掃除、室内に洗濯物を干すなど、乾燥した環境を作らないように努めましょう。

また、湿度が約60%を超えてしまうと、今度はカビの発生の原因となってしまいます。

しっかりと部屋に湿度計をおいて、定期的にチェックしながら、必要に応じて加湿して静電気が起きない環境づくりをこころがけてみましょう。

静電気対策には1杯の水が効果的?

乾燥した空気は電気を通しにくく、その結果、静電気が身体に溜まりやすくなります。

特に就寝中、室内の乾燥や寝返りによる布団やシーツとの摩擦の影響で静電気が溜まってしまい、朝起きた時に「パチッ」と感じることもあります。

実はこのような状況での静電気の発生は、就寝中に体内が水不足になってしまうことに関係しています。体内の水分が減少すると、肌が乾燥し、静電気が発生しやすい環境が整ってしまいます。そのため、朝起きた時に1杯の水を飲むことを意識するだけでも静電気の1つの方法になるのです。

また、シャワーや入浴をすることでも肌の乾燥や体内の水不足を防ぐことができるので、ぜひ試してみてください。

◆まとめ

いかがでしたでしょうか?

乾燥した季節は静電気が起こりやすくなりますが、適切な湿度管理や水分補給に気をつけることによって、静電気が起こりにくい環境を作り出すことができます。

また、コップ1杯の水や入浴することで身体の水分バランスが整い、静電気対策の1つとなります。

静電気はちょっとした工夫で、確実に減らすことができるのです。

ぜひ、身近な「水」をつかった静電気対策を日常生活に取り入れて、快適な毎日を過ごしてくださいね。

日本における水不足の背景と対策

日本には「長雨」「霧雨」「五月雨」「狐の嫁入り」などの雨を表す言葉が豊富にあり、四季折々に雨が振ることから「雨の国」とも言われています。

また、日本では水道の普及率は97%を超えているため「水が足りなくなる」という危機感はほとんどの人が持っていないのではないでしょうか。

しかし、世界各地で問題となっている水不足は私たちの住んでいる日本も他人事ではなくなってきています。

この水不足の背景は、日本において「地形」「使用量増加」「環境変動」が水不足の要因として考えられています。

①地形

水が豊かな国ですが、河川が急勾配で短距離であるという特徴があります。

そのため、豪雨や台風時に増水や洪水が発生しやすく、たくさん雨が降っても海へと流れ出てしまうため水の確保が簡単ではありません。

②使用量増加

人が1日暮らしていくために必要な水は1人あたり最低100Lですが、日本では平均200Lの水を使っていて、水の使用量は世界平均の倍以上となっています。

私たちは日々の生活において、蛇口をひねれば水がでる環境で暮らしているのでお風呂、洗濯、トイレ、歯磨きなど色々な場面で水をたっぷり使っています。

そして、その使用量は1965年から2000年にかけて約2倍に増加しました。

(国土交通省より引用:https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000014.html

③環境変動

全世界的な環境変動により、日本における気象状況は近年大きな変化をみせています。

例えば、ゲリラ豪雨があると思ったら長期の渇水などの影響で各地で水不足が深刻化しています。水不足に対応するために各地ではさまざまな取り組みが始まっています。

ダムや貯水池の新設や増設、節水技術の普及や呼びかけなど、あらゆる方向からアプローチしています。

一般家庭でも雨水を利用する雨水タンクを設置するところも増えてきました。

しかし、現在の対策ではまだまだ十分とは言えず、持続可能な水資源の確保のため今後も多くの課題が残っています。

日本に住む私たちにとって水は身近な資源であり、枯渇するイメージを持つことは難しいかもしれません。ですが、確実に水不足の問題は私たちの生活に忍び寄ってきています。

自然現象だけが水不足の原因ではなく、個人レベルでも意識改革を行っていく必要があります。

ぜひ、限りある水資源を大切にしていきましょう。

意外と知らない?トイレタンクの水の秘密

私たちの日常生活で欠かすことができない存在である「トイレ」。トイレを使用するたびにたくさんの水が使用されているのですが、トイレタンクの「水」のことは普段意識されていないのではないでしょうか?

実は、このタンクの水は私たちの生活環境を清潔に保つ役割を果たしています。

そこで今回は、トイレタンクの水の秘密についてご紹介していきたいと思います!

1回に使われる水の量は?どれくらいでしょうか?

従来のタンク式トイレでは1回の洗浄に約13リットルの水が使われていました。短時間で使用する水としてはかなり量があるため、トイレの節水は大きな課題でした。

そこで、近年は環境問題などを考慮して節水型トイレが一般的となってきました。

節水型トイレは従来のトイレと比べ約半分の4.5〜6リットル程度の水の量で使用することができます。また、2つのボタンがつき使用する水の量を状況に応じて選ぶことができるデュアルフラッシュトイレも登場しさらなる節水効果が期待されています。

最先端の技術を持つトイレは乾燥地帯や水不足が問題となっている地域では、とても重宝されています。

そしてトイレタンクの水は定期的なメンテナンスが必要です。

3〜6ヶ月に1回のペースでタンクの蓋を取り外し、タンクの内部の水を確認してください。

汚れやカビなどの汚れを洗浄します。タブレット型の洗浄剤やクリーナーもありますが、部品に害のないものを選ぶようにしましょう。洗浄剤の中には、部品の劣化が起こるものがあるので注意してください。

また、水漏れしている可能性もあるのでタンク内部の不具合もしっかりチェックしましょう。

このトイレタンクの水は飲めるのでしょうか?

ほとんどの家庭のトイレのタンクは同じ給水システムから補給されるため、基本的には飲料水と同じ水が使われています。

しかし、トイレのタンクは閉じられているため長期間清掃されていないことが多く、タンク内にはバクテリアやカビなどが繁殖している可能性があります。

そのため、トイレのタンクの水は飲料水として使用しないほうが良いと言えるでしょう。

最近では手をかざすだけで流すことができる非接触センサー搭載のトイレや、より効率的な流水デザインで最小限の水で最大の洗浄効果を得られる技術が導入されているトイレが登場しています。

意外と身近だけど、意識しないと気付かれない存在であるトイレタンクの水。

今後もますます環境への配慮や利便性の向上を目的に技術の進化が期待されます。

ぜひ、みなさんも注目して見てみてくださいね!

 

名水百選の選定基準

 

日本には美しい自然があり、全国各地に豊かな水資源が広がっています。

その中から選ばれた湧水や河川を「名水百選」と呼んでいます。

 

◆名水百選とは?

名水百選とは日本全国の美しい水源や美味しい水について国民に広く紹介し、水質保全への意識を高め次の世代に受け継ぐために環境省が始めたプロジェクトです。

昭和60年度に選定された「名水百選」に加え、平成20年に選定された「平成の名水百選」と合わせて200選の名水があります。

 

◆名水百選の選定基準は?

では、名水百選はどのようにして選ばれているのでしょうか?

名水百選は全国の各都道府県により候補地を募集し、「名水百選調査検討会」を設け

・水質、水量、周辺環境(景観)、親水性の観点から見て、保全状況が良好であること

・地域住民による保全活動があること

を必須条件として、このほかに

・規模

・歴史や文化的背景

・希少性、特異性

など複合的な要素を掛け合わせて総合的に判断した上で選定されました。

「名水」の中には飲用できる湧水もあるのですが、選定基準には「飲用に適すること」は含まれていませんので注意が必要です。

 

◆名水百選ランキング

平成27年には名水百選の選定より30周年を迎えたことを記念し、昭和と平成を合わせた200箇所の名水より選抜総選挙が行われました。

選抜総選挙で「観光地部門」「景観部門」の2つの部門で1位を取った「安曇野わさび田湧水群(長野県安曇野市)」は北アルプスからの雪解け水が伏流水となって湧き出し1日に70万トンの湧水を誇ります。

また、「秘境部門」の1位の鳥川ホタルの里湧水群(愛知県岡崎市)は、その澄んだ水質は蛍の生息に適しており、「ゲンジボタル」の生息地として毎年6月には多くの観光客が訪れています。

そして、「おいしさ部門」1位のおいしい秦野の水〜丹沢の雫〜(神奈川県秦野市)は丹沢の山々に囲まれた秦野盆地の地下は天然の水甕となり、豊富な地下水を蓄えています。

今回ご紹介した名水の他にも全国各地に選ばれた湧水や河川がありますので、ぜひ色々な名水をチェックしてくださいね。

参考URL

・名水百選

https://water-pub.env.go.jp/water-pub/mizu-site/meisui/info/index.html

・環境省(名水百選選抜総選挙)

https://www.env.go.jp/water/meisui/H27senkyo/index.html

動物と水との関係

人間の生活に水が欠かせないように、動物にとっても水は欠かせない大切なものです。

そこで今回は、動物の水との関わりについてご紹介していきたいと思います。

◆なぜ、動物にとって水は必要なのか?

人間を含めた動物は生命を維持するために栄養、水、空気を必要としています。

私たちは通常、食べ物以外に水分を直接飲むことで水分補給をしています。しかし、動物によっては直接水を飲むのではなく、食べ物に含まれている水分で十分足りてしまうという場合もあります。

◆動物も汗をかくの?

人間は汗をかくことで気温が上がり体温が上がりそうになると、体温を下げて調節します。暑い夏が来ると汗が止まらなくなりお困りの方もいるかもしれませんが、体温が上がったままでは体調を崩してしまうので、汗は人間にとって非常に重要な働きをしています。

では、人間以外の動物も同じように汗をかいたりするのでしょうか?

実は汗をかく動物と書かない動物がいます。

例えば、ネコは汗をかくことができず体温調節が苦手な動物です。

そのため、暑い時はなるべく動かないようにしているので、夏の暑い日は涼しい場所を見つけてじっとして過ごしています。

また、犬も汗をかくことができません。そのため口を開けて「ハッハッハッ」と息をしながらよだれを蒸発させることで体温を調節しています。

◆なぜ水がなくても暮らせる動物がいるのか?

私たち人間は水を飲まないで生きていくことは難しいのですが、ラクダなどの動物は水がほとんどない砂漠などでも生活しています。

なぜ、砂漠でも生きていくことができるのでしょうか?

ラクダは外気温に合わせて体温を調整することができます。気温が高い時に自分の体温を上げることで汗をかかずに暑さに耐えることができます。またラクダの尿はとても濃いのですが、このような体の仕組みによって汗や尿からなるべく水分を排出しないようになってしまいます。

また、水を一気に100リットル以上飲むことができます。他の動物と比べても血液中に余分な水分をたくさん貯めることができるので、ある程度水を飲まなくても生きていくことができるのです。

「ラクダのこぶには水が入っているのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、実はラクダのこぶは水分ではなく脂肪です。ですが、背中にこぶがあることで断熱効果があり、体温の上昇を防いでいると言われています。

このような体の仕組みによって水がほとんどない砂漠でも生きていくことができるのです。

いかがでしたでしょうか?

関わり方が違っても、人間にとっても動物にとっても水は欠かせない大切なものです。「水は限りある資源」であることを忘れずに、一人一人ができる範囲で大切にしていきましょう。

天然水で作ったかき氷はなぜ「ふわふわ」?

 

最近のかき氷はとてもオシャレで贅沢感のある夏の定番スイーツとして進化してきました。

その中でも天然水で作ったふわふわかき氷は、行列に並ばなければ食べられないものもあるほど人気が出てきています。

そこで、今回は「天然水で作ったふわふわかき氷」にスポットを当ててご紹介します。

天然水で作ったかき氷とは、いわゆる「天然氷」で作ったかき氷のことです。

天然氷は湧水などの天然水を利用して作られているのですが、冷凍庫などで凍らせて作るものではありません。山間や湧水などの天然水を採氷池に引き入れて、冬の寒さを利用して自然の寒さで凍らせた氷が「天然氷」なのです。

透明で硬く溶けにくい氷の条件は低温でじっくりと凍らせることであり、「天然氷」として出荷することも簡単なことではありません。

2週間〜20日間かけて凍らせ、氷の厚さが約15cmになったら手作業で切り出し作業を行います。

その後「氷室」と呼ばれる氷を保管する場所に運び、全国に出荷されます。

天然氷作りの職人は日本にわずか5軒しかない蔵元で修行し経験を積み技術を学び、ようやく職人になることが出来ます。

縁日などで食べるかき氷は「ザクザク」や「ジャリジャリ」という食感ですが、天然かき氷で作ったかき氷は口の中でふわっと溶ける「ふわふわ」とした食感です。

では、なぜ天然氷で作ったかき氷はふわふわなのでしょうか?

それは、天然氷は通常の氷よりも固い氷ということにヒントがあります。ふわふわとした食感を出すためには、より細かく氷を削る必要があります。

そのため、通常の氷ではふわふわな食感を出すまで細かく削ることができず、結果として「ザクザク」や「ジャリジャリ」という食感になってしまいます。

一方、天然氷は水分子同士の結合が強いので、通常の氷よりも固いため細かく削ることができず「ふわふわ」とした食感を出すことができるのです。

また天然氷は氷の中にミネラルや空気などの不純物が残りにくくなっています。通常の氷は不純物が混ざっているので溶けやすく、お客さんに提供された時にはすでに溶け始めてしまっています。しかし、天然氷は不純物が少ないので溶けにくいため、最後までふわふわな食感を楽しむことができるのです。

暑い季節になると食べたくなる「かき氷」。今までなんとなく食べていたかき氷ですが、長い期間をかけて作られていることを考えながら食べると感慨深いものがありますね。

全国各地に美味しい天然氷のかき氷屋さんがあるので、ぜひお気に入りのお店を見つけてふわふわな食感を楽しんでくださいね。

そして彩都の水でかき氷を作っても、とっても美味しいですのでぜひお試しください。