水無月
2019/06/01
6月になりました。春と夏の境目、梅雨の季節ですね。
「水無月(みなづき)」は陰暦(旧暦)で6月のこと。
陰暦は季節感がわかる和風な表現で各月を表現しており、明治時代以前に使われていていました。水無月はその6番目の月です。
現代では陽暦(新暦)を採用して12ヶ月を1月~12月の数字で表しますが、陰暦で使われていた「水無月」を6月の和風月名で使用しているのです。
陽暦は陰暦から1ヶ月ほど遅れており、陰暦の6月は陽暦の6月下旬から8月上旬頃にあたります。
梅雨の時期なのに「水が無い月」と書くのは不思議な感じがしませんか?
この理由・由来には諸説あります。
まずひとつ目。水無月の「無(な)」が「の」にあたる連体助詞だという説があります。
水が「無い」ではなく「水の月」であるという意味である、ということです。
梅雨明けにあたる陰暦の6月が、田に水を引く時期であったことする解釈です。
また、田に水を引くのでそれ以外の水が無い、暑さで水が干上がってしまうから水が無い月である、という全く真逆の説もあります。
その生活が自然と四季に密着していた古来の日本。
真逆の解釈がある「水無月」は、その地域によっても「水無月」の時期にずれがあったからかもしれません。
月の異名に「水」という字が入るこの時期。
生活を営む上で、大切な「水」が古くからの言葉に使われているのは今更ですが、当たり前で、尊いことですね。