飲み水はどこから来て、使った水はどこへいくの?
2024/07/01
私たちの日常生活に欠かせない水。 蛇口を開けば飲むことのできるこの「水」はいったいどこから来ているのでしょうか?そして、使い終わった水は一体どこに行くのでしょうか? 私たちの生活と密接に結びついている水の循環の仕組みを一緒に学んでいきましょう。
◆私たちの水はどこから来るの?
私たちの飲み水の源は、もちろん!空から降ってくる雨や雪が源になっています。
降水量は年間約6,000億立方メートル。どれくらの量かと言いますと、例えるならば、東京ドーム約48万3,871個分!!琵琶湖の24個分の水が降ってきていることになります。
想像すると大量のように感じるのですが、私たちの住む日本は急な場所があり河川が短く、ほとんどの水は使われることなく海に流れています。
そのため実際に私たちが使える水は約785億立方メートルほどになり、降水量の約10%が飲み水や私たちが触れられる水になっていることになります。 もちろん海に流れた水はまた蒸発水となり、雲となり、また雨を降らすという循環の中に私たちは生きています。
私たちの飲み水の大半は、河川や湖、地下水から供給されています。
水道水として家庭に届く前に、川や湖から浄水場でろ過や消毒の過程を経ます。
大きなゴミや土砂を取り除くための前処理が行われた次に、微細な粒子や有機物を取り除くための凝集・沈殿処理、そして砂や活性炭を使ったろ過処理が続きます。 川の水には、人間の体には有害な物質やウィルスなどの菌も含まれます。 そのため、浄水場などの施設を通過する中で最後に、消毒剤を使って細菌やウイルスを殺菌し、配水場へ、そして排水管を通って私たちのもとへ安全な飲み水として届けられるのです。
◆使った水はいったいどこへ行くのか?
使い終わった水は排水管や下水道を通って、下水処理所に届きます。 下水処理場に届いた水は固形物や大きな異物を取り除くためのスクリーンや沈砂池を通ります。
その後、なんと「微生物」を利用して有機物を分解する生物処理が行われます。
汚れをたくさん食べた微生物はだんだん重くなって沈んでいくため、それらをゆっくり流しながら汚泥(微生物などを含んだ泥)とお水を分けて、最終的にきれいになった水は川に流して自然にかえしたり、また工業用水や公園などの水などにも利用されています。
ちなみに汚泥は燃やして処分するだけでなく、リサイクルをしてセメントや肥料土にして循環されています。
◆まとめ
私たちの日常にある水は、自然の循環の中の一部として存在しています。 私たちの手元に来る上で人の手が加わり、飲める状態になっていること、また使い終わった水も、また人の手によって処理され、自然の中に返されていることが分かります。
限りある資源だからこそ、ムダに使うことなく、また水を使う時の意識も少しずつでも変えていくことが大切です。 この記事を通じて水の大切さを改めて感じていただけますと幸いです。
私たちも自然の大切さを感じながら、皆様においしい水をこれからもお届けしていきたいと思います。