日本のきれいな川特集
2024/10/01
「きれいな川」と聞くと、透き通った水と豊かな自然が目に浮かびます。しかし、きれいな川を定義するのは簡単ではありません。水質検査で数値が基準値を満たしていることだけでなく、そこに生息する生き物たちの多様性や、人々がその川とどのように関わっているかなども重要な要素となります。
今日は私たちの住む日本のきれいな川に注目をしてお話をしていきたいと思います。
◆きれいな川とは?
一般的に、きれいな川は以下のように定義されています。
●水質の良さ:BOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)といった指標が低く、水中の酸素が豊富であること。
●生態系の豊かさ: 多様な水生生物が生息し、食物連鎖が健全に機能していること。
●景観の美しさ: 自然の地形を生かした美しい景観が広がり、人々に癒しを与えてくれること。
「鮎(あゆ)が泳いでいるかどうかは水のきれいさの指標です!」と小学生の頃に学んだ記憶があるのですが、その時学んだのは、鮎のエラはとても繊細で水が汚れているとエラが傷ついて死んでしまうということでした。
見た目にきれいというだけでなく、実際にそこにどれだけの生態系が生息しているのか、目には見えない微生物のレベルで川の良さを測るようになっています。
◆水質が最も良好な河川
国土交通省が発行している「令和5年全国一級河川の水質現況」にて、発表されている河川は以下の通りです。10年連続で綺麗な川というのは、九州は熊本県「川辺川」、宮崎県「五ヶ瀬川 」そして、福島県の「荒川」になるようです。(引用:国土交通省ページより)
◆川の水質を保つためには?
私たちの身近にある川の水質、きれいなままであって欲しいですし、未来の子どもたちのためにも自然を大切にしたいですよね。
川をきれいに保つために私たちができることはもちろんあります!
●生活排水対策: 家庭から排出される生活排水には、洗剤や油脂などが含まれており、河川を汚染する原因となります。汚れのついたフライパンなどは一度紙で取り除いてから洗ったり、油は流さない!など、ちょっとした工夫で生活排水を極力減らすことも可能です。
●産業排水対策: 工場から排出される産業排水には、重金属や有機物など、さまざまな有害物質が含まれている場合があります。排出基準を厳守し、排水処理を徹底することが求められます。
●農業排水対策: 農業では、肥料や農薬が使用されます。これらの物質が河川に流れ込むと、水質汚染や生態系への悪影響を引き起こす可能性があります。
●ごみの不法投棄防止: ごみを河川に捨てたり、河川敷に放置したりすることは、水質汚染だけでなく、景観の悪化にもつながります。
●森林保全: 森林は、雨水を浄化し、土壌の流出を防ぐ役割を果たしています。森林の保全は、河川の水質維持に不可欠です。
家庭だけでなく、企業としても、そこに住む人として自然を大切にする意識を持っていることがとても大切になります。意識して大切にし、守っていくのが「自然」であり「川」なのだと思います。
◆まとめ
きれいな川は、私たちの生活に豊かな恵みをもたらしてくれます。
しかし、近年、都市化や産業活動の影響により、多くの河川が汚染されています。川の水質を保つためには、私たち一人ひとりが環境問題に関心を持ち、行動することがとても大切です。
自分自身の使っている水がどこに向かうのか、ひとりひとりが少しだけでも意識を向けることできっと見える世界が変わっていくと思います。
あなたの住んでいる地域にはきれいな川はありますか?
ぜひ調べてみてくださいね!