地球の水は、なくなるのか?
2022/10/01
宇宙から見た地球は青く輝き、「水の惑星」とも呼ばれています。水は私たち生きていく上で欠かせないものであります。
そんな水が、今、希少資源として呼ばれるまでになっています。
こういった背景にあるのは、人間の生活様式の様々な変化です。
世界各地では水資源に関する様々な問題が起こっています。
今後、私たちの生活にどのような影響を与えていくのでしょうか?
地球の表面の3分の2は水で覆われていて、およそ14億立方キロメートルの水があると言われています。
しかし、その大部分は海水であり、淡水はわずか2.5%程度に過ぎません。
また、この淡水の大部分は南極や北極地域などの氷や氷河として存在しているため、地下水や河川、湖沼などの水として存在する淡水の量は地球全体の水の約0.8%に過ぎず、さらにこの大部分は地下水であるため、河川や湖沼などの人が利用しやすい状態で存在する水に限ると、その量は約0.01%(10万km3)でしかないのです。
(国土交通省ホームページより)
水不足を招いている一番の要因は人口増加です。
日本国内では人口減少という言葉をよく耳にしますが、世界全体では依然として人口は増加していきます。
人口増加と人間の水利用量の間には高い相関関係があり、この先2025年までの数値予測でも人口と水利用量はともに急増する見込みです。
また気候変動がさらなるリスク要因となってきています。
気候変動で地球の温度が上がり、海水面が上昇すると、海水の量は増え淡水の量は減ると言われています。
そして生態系の変化ももたらし、さらに水資源利用可能量を減らす恐れもあります。
近年の都市化による開発などで森林伐採が進み、水を蓄積していた森の減少などお大きく左右しています。
こういった世界中で深刻化している水不足問題の解決に、実は様々なことが進められています。
まずは、世界一とも言われている日本の水処理技術がとても注目されています。
この水処理技術とは、地球上の水の97%を占める海水をろ過し、飲用水や生活水として利用できる淡水に変える海水淡水化技術というもので、既に中東やアフリカなど慢性的な水不足で苦しむ地域を中心に導入されているそうです。
またAI(人工知能)をはじめとするICT技術も今後の水不足問題を解決するかも知れません。
AIが気象などさまざまなデータを組み合わせて水需要を予測し、配水計画をリアルタイムで自動生成し、常に最適な水の供給制御を行う実験もすでに始まっています。
私たちは、当然のように料理、歯磨き、食器洗い、トイレ、入浴、洗濯など、生活のあらゆるところで水を使用します。
一人ひとりが、少しでも最低限に抑える節水を心がけ、水の利用方法を改めて見直していく必要があるでしょう。
そして自然の恵みに感謝して、美味しい水をいただくようにしたいですね。