立春を迎えます
2023/02/01
2023年1月末に、10年に一度とされる今シーズン最強の寒波が日本列島を襲いました。
体感的にはまだまだ冬の気候ですが、暦上は春の始まりを知らせる日、2023年の2月4日は立春を迎えます。
立春は「春が立つ」と書くことからもわかるように、春が始まる日という意味でもあります。
立春は季節の指標である「二十四節気」のひとつで、24ある節気の1番目です。
季節は太陽の動きに影響されるので、季節の目安として一太陽年を24等分したものが二十四節気です。
旧暦は、月と太陽の動き取り入れた「太陰太陽暦」なので、年ごとに季節と月日にズレがあります。
そこで季節を知るために、中国で考案された二十四節気が取り入れられました。
季節には春夏秋冬の4つがありますが、それぞれの季節の始まりが立春・立夏・立秋・立冬で、立春は春の始まりを意味しています。
時期や語感が似ているのでよく旧正月と勘違いされるのですが、旧正月は「旧暦の正月」「旧暦の1月1日」を表します。
どちらも1年の始まりを意味するので混同しがちですが、二十四節気と旧暦は成り立ちが違うため、日付も違います。
この立春では様々な風習や慣習がありますが、お水にまつわる事例を2つご紹介します。
■立春朝搾り
立春の朝に搾ったお酒を、「立春朝搾り」と呼びます。
節分の夜からお酒の原料であるもろみを搾り続け、当日の朝に澄んだお酒として完成させるというもので、立春の日のために作られる特別なお酒です。
全国各地の神社で立春祭が行われ、振る舞われたりしますので、是非お近くの神社のイベントを調べて、このおめでたいお酒を嗜むのはいかがでしょうか?
■若水
立春(新年)の早朝に井戸や湧き水から初めて汲んだ水のことを「若水」といいます。
若水は1年の邪気を払うとされ、神棚に供えたあとに雑煮を作ったりお茶を淹れたりしていました。
今は、新年元旦に風習が見られますが、もともとは立春の風習でした。
若水を使って淹れたお茶は縁起物として「福茶」と呼ばれています。
水道でもペットボトルの水でも構いません。
是非、心を込めて澄んだお水をくみ、お茶やコーヒーを淹てみてください。