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日本における水不足の背景と対策

2023/11/01

日本には「長雨」「霧雨」「五月雨」「狐の嫁入り」などの雨を表す言葉が豊富にあり、四季折々に雨が振ることから「雨の国」とも言われています。

また、日本では水道の普及率は97%を超えているため「水が足りなくなる」という危機感はほとんどの人が持っていないのではないでしょうか。

しかし、世界各地で問題となっている水不足は私たちの住んでいる日本も他人事ではなくなってきています。

この水不足の背景は、日本において「地形」「使用量増加」「環境変動」が水不足の要因として考えられています。

①地形

水が豊かな国ですが、河川が急勾配で短距離であるという特徴があります。

そのため、豪雨や台風時に増水や洪水が発生しやすく、たくさん雨が降っても海へと流れ出てしまうため水の確保が簡単ではありません。

②使用量増加

人が1日暮らしていくために必要な水は1人あたり最低100Lですが、日本では平均200Lの水を使っていて、水の使用量は世界平均の倍以上となっています。

私たちは日々の生活において、蛇口をひねれば水がでる環境で暮らしているのでお風呂、洗濯、トイレ、歯磨きなど色々な場面で水をたっぷり使っています。

そして、その使用量は1965年から2000年にかけて約2倍に増加しました。

(国土交通省より引用:https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000014.html

③環境変動

全世界的な環境変動により、日本における気象状況は近年大きな変化をみせています。

例えば、ゲリラ豪雨があると思ったら長期の渇水などの影響で各地で水不足が深刻化しています。水不足に対応するために各地ではさまざまな取り組みが始まっています。

ダムや貯水池の新設や増設、節水技術の普及や呼びかけなど、あらゆる方向からアプローチしています。

一般家庭でも雨水を利用する雨水タンクを設置するところも増えてきました。

しかし、現在の対策ではまだまだ十分とは言えず、持続可能な水資源の確保のため今後も多くの課題が残っています。

日本に住む私たちにとって水は身近な資源であり、枯渇するイメージを持つことは難しいかもしれません。ですが、確実に水不足の問題は私たちの生活に忍び寄ってきています。

自然現象だけが水不足の原因ではなく、個人レベルでも意識改革を行っていく必要があります。

ぜひ、限りある水資源を大切にしていきましょう。