噴水について
公園や、広場、商業施設に学校、あらゆるところに建設されている「噴水」。
ライトアップされたり、音楽に連動して吹き上げたり、人を楽しませる演出も多くありますね。
今回は、水を使って、人々の目を楽しませる噴水の起源を少しだけご紹介します。
噴水の起源は、なんと、メソポタミア文明だと言われています。
バビロンの空中庭園のように、水をくみ上げて流す技術はずっと古くからあるのです。
また、ローマ神話にも「ユトゥルナ」という噴水や泉を司る女神がいます。
ヨーロッパの噴水で神話の神々がモチーフになっているものが多くあるのは、そのせいかもしれませんね。
日本最古の噴水は文久元年(1861年)に作ったもので、兼六園にあります。
加賀藩藩主、前田斉泰の命によるものです。
人工的な動力は使われいない、逆サイフォンという仕組みを利用しています。
世界の台風と名前
日本では8月、9月に多くやってくる台風。
毎年避けられない強い風と雨で、様々な被害をもたらします。
風雨が酷くなければ恵みの雨となりますが、こればかりは人間の力ではどうにもなりませんね。
台風はいわゆる「熱帯低気圧」のこと。
この「熱帯低気圧」は地域ごとにいろいろな呼び方があります。
強さの分類基準であるトロピカル・サイクロン(Tropical Cyclone)には、北西太平洋・アジアでは台風またはタイフーン(typhoon)、アメリカなどの北中米ではハリケーン(hurricane)、その他の地域ではサイクロン(cyclone)と呼ばれるものが存在します。
これらは同一の気象現象を指し、違いは姿や大きさによる分類ではありません。
また、サイクロンは(Cyclone)一般的な低気圧の総称でもあります。
面白いことに、この熱帯低気圧の呼び名は、神話からきているものが多いようです。
台風(typhoon)
語源はギリシャ神話のデュポン(typhoon)、ゼウスをもっとも苦しめた怪物です。
ハリケーン(Hurricane)
語源はカリブ海の邪神ウラカーン(huracan)、「暴風の神」の名前です。
サイクロン(Cyclone)
語源はギリシャ語のkyklon(circle)、「回る」や「旋回」という意味があります。
ちなみに、渦巻きの方向は北半球と南半球で逆方向となっています。
また、日本にやってくる台風は発生から1号、2号と順に呼ばれますが、実は名前がついています。
この名前は、平成12年(2002年)以降、西太平洋・南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である「台風委員会」によって固有の名前(加盟国などが提案した名前)が付けられているのです。
台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」という名前が付けられました。
以降、発生順にあらかじめ用意された140個の名前を順番に用いていきます。
そして再び「ダムレイ」に戻ります。
台風の年間発生数の平年値は25.6個ですので、おおむね5年間で台風の名前が一巡することになるそうです。
流しそうめん
夏を感じさせる食べ物、そうめん。
今回は、水とそうめんを一緒に流しながら皆でそうめんをすくって食べる「流しそうめん」についてのお話です。
「流しそうめん」の発祥の地は宮崎県高千穂町。
昭和30年頃に、田畑での農事の合間に青竹に高千穂峡の冷水を流し、そうめんを食べていたことが始まりです。
その後、商業的にもアピールされ、日本の夏の風物詩として定着しました。
意外にも、その歴史はそう古いものではなかったんですね。
また、「流しそうめん」は竹樋(または竹に模したプラスチック製の物)にそうめんを流したもの、「そうめん流し」はテーブルに着いた状態でそうめん流し器などで人工的な流水にそうめんを流したものを指します。
この夏は、ぜひおいしい彩都の水で、そうめんを楽しんでみてくださいね。
水無月
6月になりました。春と夏の境目、梅雨の季節ですね。
「水無月(みなづき)」は陰暦(旧暦)で6月のこと。
陰暦は季節感がわかる和風な表現で各月を表現しており、明治時代以前に使われていていました。水無月はその6番目の月です。
現代では陽暦(新暦)を採用して12ヶ月を1月~12月の数字で表しますが、陰暦で使われていた「水無月」を6月の和風月名で使用しているのです。
陽暦は陰暦から1ヶ月ほど遅れており、陰暦の6月は陽暦の6月下旬から8月上旬頃にあたります。
梅雨の時期なのに「水が無い月」と書くのは不思議な感じがしませんか?
この理由・由来には諸説あります。
まずひとつ目。水無月の「無(な)」が「の」にあたる連体助詞だという説があります。
水が「無い」ではなく「水の月」であるという意味である、ということです。
梅雨明けにあたる陰暦の6月が、田に水を引く時期であったことする解釈です。
また、田に水を引くのでそれ以外の水が無い、暑さで水が干上がってしまうから水が無い月である、という全く真逆の説もあります。
その生活が自然と四季に密着していた古来の日本。
真逆の解釈がある「水無月」は、その地域によっても「水無月」の時期にずれがあったからかもしれません。
月の異名に「水」という字が入るこの時期。
生活を営む上で、大切な「水」が古くからの言葉に使われているのは今更ですが、当たり前で、尊いことですね。
水道水が飲める国
日本に住む私たちは、普段から水道水を当たり前のように飲み水として使用しています。もちろん、いつも彩都の水をご利用いただいている皆様もいらっしゃるでしょう。(ご利用ありがとうございます!)
購入してきたミネラルウォーターや、ウォーターサーバーをご自宅に設置していらっしゃる方も多くいらっしゃることと思います。
しかし、実際は日本のように水道水が安全で、飲用しても問題のない国は本当に少ないのです。
なんと一般的には約20ヵ国くらいと言われています。
カナダやアメリカをはじめ、アジアでは日本とアラブ首長国連邦、シンガポール、オセアニアではオーストラリアとニュージーランド。
アフリカでは、南アフリカとレソト、モザンビーク。
ヨーロッパでは、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、ドイツ、アイルランド、オーストリア、クロアチア、スロベニア、スイス、スペイン、イギリス、デンマーク、フランス、オランダ、ベルギーなど。(不明な国もあるので、もっと多いのではないかと言われています。)
ただ、どの国も地方のインフラなどにもよるので、一度煮沸するように外務省から注意が出ていたりもします。
旅先でお腹を壊すのはつらいので、なるべくミネラルウォーターを買うようにしたいものですが、水道をひねって気軽に水が飲めることは、本当に幸せなことですね。

美しい「水」のことば
春、桜がきれいですね。今日は新しい元号「令和」の発表もあり、新年度、また、月曜日でした。
あらゆることが動き出す、春の新しい芽吹きを感じる一日となりましたね。
新元号の言葉の響きや漢字のイメージを、皆さんはどう受け止められたでしょうか。
今回は「水」という感じを使った、美しいことばをご紹介したいと思います。
水声 すいせい
水の流れる音のこと。
音ではなく声とする表現が、水が生き物であることを表しているように思えます。
水明 すいめい
澄んだ水が日や月の光で美しく輝いて見えること、また、清らかな水が日光に照らされて、はっきり見えること。
また、「明鏡止水」という四字熟語は邪念がなく、澄み切って落ち着いた心を表します。
水陰 みかげ
水におおわれた所。水のかげのこと。
「水陰草」とは和歌において、多くは天の川をそう呼びます。
水鞠 みずまり
飛び散る水玉の大きなもの。
水菓子 みずがし
果物のこと。
羊羹やゼリーなどの水分の多いお菓子という意味で用いられることもありますが、誤用と見なされることもあり。
自由自在にその形を変える水は、古くから詩に詠まれ、多くの美しい表現があるようですね。

雪解け水
いよいよ、弥生、春ですね。
この冬は福岡では降雪量も少なく、温かい日が多くありました。
さて、降り積もった雪がとけた水のことを「雪解け水」と呼びます。
「雪代水」(ゆきしろみず)とも呼ぶこともあります。
美しい日本の季語のひとつで、春を詠む詩に記載がさまざまあります。
日光の 休まず照らす 雪解川 飯田龍太
一片の 笹の遮る 雪解水 富安風生
全山の 雪解水富士 下りゆく 山口誓子
溝川に 芹の根あらふ 雪解水 中 勘助
雪国の 雪解点滴 深く穿つ 森澄雄
下を見れば三大歴々とある紅(ぐれん)の淵、水上は遠し、ゆきしろ水に増りて 義経記
いかがでしょう。どれも春の優しい訪れを感じますね。
雪解け水はミネラルが豊富、等といったうわさもありますが、実際はそのような特異な数値は見当たりません。
普通の雨水と同じといわれています。
巡る水
蛇口をひねるときれいな水が出てきます。
それは私たちの毎日の生活において当たり前ではあり、とてもありがたいことでもあります。
この生活に使う水は、どのようなルートで運ばれて来るのでしょう。
空から降った雨が河川の水となり、その水が最終的には水道施設を経届けられますが、その施設はこのようになっています。
ダム:
いつでも水を供給できるように、水を貯めておく施設です。
大雨の時には洪水を防ぎます。
また、渇水のときにも水を使えるように水の量を調節する役目を持っています。
取水場:
川の水やダムの水を取り入れておきます。その後、浄水場へ送ります。
水路:
取水した原水を別の川や浄水場など、必要な場所に運びます。
浄水場:
取水した原水に浄水処理を行って、安心して飲める安全な水道水を作ります。
配水場:
浄水場で作った水道水を貯めておきます。
配水管:
配水場から各家庭の蛇口つながっている給水管へ水道水を運びます。
たくさんの施設と人の力があって、届けられる安全な水。
大切に使いましょう。
雪の結晶
冬、北の地域ではたくさん降り積もる雪。
福岡に住む私たちには年に数度、うっすらと積もるだけでも、何となく心がウキウキとしてしまうものですね。
(通勤通学の影響や、屋外でのお仕事は大変かとは思いますが....)
今回は「水」のかたちのひとつである、「雪」についてのお話です。
雪の結晶は綺麗な六角形です。
基本的にはほとんどが、六角形をしています。
なぜ六角形に決まっているのでしょうか?
それは、水分子が雪の結晶をつくる構造に理由があるのです。
温度低下で起こる、空気に水が溶ける濃度を超えた状態を過飽和といいます。
この過飽和の状態になった水蒸気を含む空気は、ごく細かいチリ等を芯にしながら水分子が気体から凝結して固化します。
すると、氷の粒が生まれます。
氷の粒が集まり、固まっていくときの水素結合と呼びます。、
温度が-15℃前後、湿度110以上の条件で、氷は平面的(酸素の周りの3つの水素が等価になり、結合の角度が120度であるため)に水素結合します。
すると典型的な星状の六角形の結晶ができます。
落下中にさらに結晶がさらに大きくなり、雪となります。
-12℃や-18℃の前後だと六角板に、-8℃では針状に、-20℃以下では六角柱となるなど、温度や湿度によって結晶の形が変わります。
こんど雪が降ったら、ぜひ溶ける前に結晶を見てみてくださいね。